【名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした。
第8章 〜11月7日【原作7年前】〜
ーーー萩原side
事件の始まりは警視庁に届いたとあるFXだ。都内の高層マンションともう一箇所に爆弾を仕掛け、俺ら警察に犯行予告を出して挑発してくる爆弾魔が現れたらしい。そこで機動隊の爆発物処理班に出動要請が出たので、俺と松田が二手に別れて現場に向かう
場所は俺の班が高層マンション、松田の班がもう一箇所の方だ。そんな指示を受けて専用車両に乗るべく廊下を歩き出した俺の隣に、警察学校を卒業した以降サングラスを付けるようになって厳つくなったじんぺーちゃんが駆け寄った
松田「おい萩原、絶対油断すんなよ?どうもこのヤマ、嫌な予感がするからな……」
萩原「ダーイジョブだって!俺らにかかればどんな爆弾も余裕だろ?」
松田「確かにそうだがお前、最近弛んでんぞ。椎奈が刑事だった奴に聞いたっつー警告、忘れてねぇだろうな?あんな胸糞悪ぃ事件だったらどうすんだ!」
眉間を険しくさせて何時になく警戒心と苛立ちを纏うじんぺーちゃんが、ちゃらついた俺の気楽な態度を怒って叱ってくる。それは僅か数ヶ月前に二回だけ会った女の子……工藤椎奈ちゃんが、俺らに刑事だった人から聞いた油断や焦りが招く危険な話をされたからだ
簡単に起こるような話ではないだろうけど、全く有り得ない話でもないわけで……。しかも態度や思考が大人っぽかった椎奈ちゃんは犯罪を色々難しく考えていたし、俺らを本気で心配して真剣
に話すから注意された事を皆で意識している。だから彼奴が嫌な予感を持って警告に似てるって言うから、俺も真剣な顔つきになって真面目に返した
萩原「……分かってんよ。だから暑苦しくても防護服着てるし、ちゃんと解体しきってから電話も煙草もしてんだろ?これでも肝に銘じてんだ、命と仲間を大切に、油断大敵ってな!」
松田「なら良いけどよ」
こうして機動隊でじんぺーちゃんと一緒にWエースと呼ばれるようになって、俺は何となくその爆死した奴の気持ちを察した。きっと其奴は自分に解体出来ない爆弾はない、そういう絶対的な慢心があって防護服を脱いだんだろう……。その過ちを俺は犯しちゃならねぇんだ……
本庁の建物から出て専用車両が停まっている場所に着いた時、不意に俺のマナーモードにしてスマホが通知を知らせる為に振動した。なので車両に乗った後、スマホの通知を確認すると……