【名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした。
第7章 〜それぞれの道へ踏み出す時〜
*
結果から言うと、私のデビューは業界を大いに賑わせた。私が以前出させてもらったコンテスト番組の視聴者達が、嬉しい事に私のパフォーマンスを覚えてくれていたらしい……
事務所が正体を伏せて新人デビューの告知を行い、9月に公式サイトで私の職種と写真、『椎奈』という芸名を発表。そして私のCM(最新カメラの宣伝)が流れ始めた途端、Twitt○rやインス○なんかが騒ついて数日後にはニュースになったのだ
それからは新たに別のCMオファーや、ドラマで子役を演じる話が一気に挙がっている。更に若手育成企画も番組の視聴率がぐんぐん上昇し、予想以上の好スタートが切れたと思う
因みに育成企画は本当に何でも挑戦出来る番組で、プロの演技指導やボイトレ、ダンスレッスンも充実してるし、ドッキリやバラエティ風味で進行したりする。時に厳しい修行で泣いたり、悔しくなってイライラしたり、同じく企画に参加する子と喧嘩になったりするけど、とっても素敵な居場所なのは確かだ。苦労する分だけ成長出来るし、やっぱり楽しいなぁって思えるから……
そうして私が快調に芸能界に進出すると、伊達さんを始め警察学校組とナタリーさんから各自お祝いと応援のメッセージを受け取った。実は例のコンテスト番組が終わった後、他の四人とは伊達さん経由で連絡先を交換していたりする
曰く、「何か事件があったら便利だろ?」と、「困ったら気軽に連絡しろ」と。しかし、将来は約二名が潜入捜査で音信不通になってしまうので、せめてその時まではと思い出作りでマメに連絡を取っていた
そして彼らが卒業してしまった10月、いよいよ降谷さんと諸伏さんから連絡が途絶え、頻繁に連絡するのは後の3人だけになってしまった。警視庁の警備部機動隊である爆発物処理班にいる松田さんと萩原さん、同じく警視庁の捜査一課に配属された伊達さんだけだ
二人は最後に「仕事の都合で連絡が取れない」というメッセージを送ってくれて、私が「必ず無事でいてください。頼れる友や仲間を忘れないように!」と返したっきりだ……
兎も角、私は無事に芸能界デビューを果たして仕事が忙しく、気づけば早くも11月になっていた───