第9章 テスト
部屋に持って行くと、勉強を再開する。
「理数系は明後日だっけ」
「そ」
「あたし、理数系の方が苦手だなぁ」
「あたしは、化学が苦手」
「それ分かる。あの実験とかの匂いとか嫌い」
「ねー」
勉強を終わらせたのが日付をまたいでからだ。
だけど、まさかまだリビングにお父さんがいるとは思わなかった
「終わらせたのか?」
「うん。あまり根詰めても意味ないから終わりにする」
「そうか」
パタンと本を閉じたと思ったら
「無理はするなよ」
そう言って部屋に行ってしまったお父さん
「どう言うこと?」
「さぁ?」
「まぁ、いっか」
カップとコップを洗ってきれいにしてから部屋に戻ると
すぐに眠りにつけるのは常日頃から
お母さんがいろいろとしてくれているのだろう
「お休み。鈴」
「うん、お休み」