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【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第12章 受け継ぐもの


 


side.三ツ谷隆





タケミっちが帰って、また名前と2人きりになった。




「なあ?」

「うん?」

「何でお前はそんなに喧嘩つぇーの?」

「んー…」





名前は何かを思い出すように、外を見た。





「お父さんね。空手の有段者で強かったの」

「へぇ」

「学生の時、いつも校門の前に、20人くらい出待ちがいたんだって」

「マジで?」

「うん。いつも喧嘩、喧嘩で、負け知らずだったらしいよ」

「そんなに強かったんだな」

「でね。ある日、お母さんとデートして時、渋谷のスクランブル交差点で、お母さんが痴漢にあったんだって」

「うん」

「お尻掴まれたーって言ったら、お父さん直ぐにその男を絞めあげたんだって」

「へぇ」

「そんな話を聞いてたからかな?私も強くなって、大切な人を守りたいって思った」

「そっか」





だからか。

マイキーに空手って言われた時、過呼吸起こしたの。


大好きな父ちゃんを思い出したから。





「今はバカやってけど。お前を守る役目は、親父さんから貰ってもいいかな?」

「何?その役目、受け継いでくれんの?」

「うん」





だって、お前は俺の守りてぇもんを大切にしてくれてんのに。


そんなお前を守らなきゃ。

フェアじゃねぇだろ?


 
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