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【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第4章 面影





side.三ツ谷隆





「ただいまー」





薬や冷えピタ、その他諸々を買って帰る。

名前はスヤスヤと寝ていた。



黙ってりゃ、ほんと美人なのにな。

もったいねぇ。



それより、こいつ…

何で泣いてんだ?





「名前?」





ゆすっても起きねぇし。





「…んんっ……おとう…さん…」





微かに聞こえた寝言。



お父さん?

そういやコイツの親父って死んでんだっけ?


名前の家庭環境を聞いたことねぇし。

詳しくは知らねえ。


エマも名前の母親はカナダにいるって事しか知らねぇみてぇだし。





「俺はお前の親父じゃねぇよ?」





頭を撫でてやると、その手をぎゅっと掴む名前。



直ぐには話せねぇだろうけど、少しずつ知っていきてぇよ。



何でバイクが好きなのか。

何で勉強をそこまで頑張るのか。

何で頑なに人を拒むのか。


色々聞きてぇよ。


泣いてた理由もな。





「目、覚めたら一つでもいいから教えてな?」





安心したように眠る名前にキスをした。


 
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