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【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第4章 面影


 


「名前。三ツ谷と付き合ったんだって?」

「うん」

「だからかな?少し丸くなったよね」

「そう?」





私には分かんないけど、エマが言うならそうなんだと思う。



半ば強制的だったけどね。



隆と付き合ってから、少し心が穏やかになった気がする。





「学校にも顔出すようになって良かったよ」

「あー。まあ江戸女に友達はいないけどね」

「三ツ谷の送り迎えのおかげだね」

「うん」





隆には感謝してるよ。



家庭的で身の回りのお世話してくれるし。

優しくて、愛情を注がれてるって分かる。



でも人は分からないから。

いつ失ってもおかしくない。

それが怖いの。



正直にそう言えたら、どんなに楽なんだろう?



悲しいとか、虚しいとか、楽しいとか。

また少しずつ芽生えてきた感情。



隆がいなくなったら、この気持ちもなくなるんだろうな。





「エマ。ごめん。ちょっと流してくるわ」

「えっ?また?」

「うん」





バイクのエンジンを温める。



ぐちゃぐちゃ考えるのは嫌い。


単車で走ってる時が、一番スッキリするの。


 
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