【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第23章 Out ドラケン編
side.龍宮寺堅
えまのことは子供の時から知っている。
「ドラケン、ドラケン」
と俺の周りをちょろちょろしていた三ツ谷の娘だ。
好きだったエマを亡くして、ぽっかり空いた心を埋めてくれたのが。
三ツ谷と名前の子供のえまだった。
小学校にバイクで迎えに行くと、喜んでいたし。
クリスマスのプレゼントも毎年欠かさず送っている。
すくすくと育って、中学に上がる頃にはすっかり美人になっていた。
そろそろ反抗期でもくっかな?と。
気を使って、暫く会わないでいるうちに。
えまはすっかり女になっていた。
高校に上がると同時に、家に居候するようになり。
34歳の俺とそういう関係にはならないと思っていたのが失敗だった。
名前に似て破壊的な美人な上に、ムチムチな身体で。
やたらと俺にベタベタするえま。
イヌピーには懐いていても、ベタベタはしない。
何で俺だけ?
不思議に思って聞いてみたら、好きだと言われた。
一つ屋根の下。
一緒に住んでるから勘違いしてんだろ。
そう思って、適当にあしらっていたら。
ある日の朝。
えまが俺の上に乗っかっていたんだ。