【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第20章 野菊の墓
私にはよく分からない感情がだったけど。
思い当たる人物が思い浮かんだ。
エマと両想いだったドラケン。
ドラケンならもしかして。
私は急いでドラケンに電話をかける。
『もしもし』
数回のコールでドラケンが電話に出た。
「もしもし。ドラケン?」
『ああ。名前。どうした?』
「会って話がしたいんだけど、10月31日。空いてない?」
『あー。その日はさ』
「分かってる。場地くんの命日でしょ?」
『ああ』
やっぱり後悔してるよね?
「どうしても10月31日の朝に会いたいの」
『朝か…それなら、まあ何とかなるな』
「ありがとう」
『お前の家に行きゃいいのか?』
「うん」
『分かった。じゃあ10月31日の朝な』
「待ってる」
『じゃあな』
「うん」
電話を切って、父を思う。
お父さん、ありがとう。
どうか見守ってて。
この力は場地圭介くんを守るために使うよ。
私は片っ端から知り合いの検察に頼んで、資料の開示を求める。
有難い事にある検事さんが、快くOKしてくれた。