• テキストサイズ

【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第15章 Never say good bye


 


side.三ツ谷隆





名前。

俺、どうすればいい?



困った時はいつもこうしてたよ。

お前ならどうするって?

側にいない名前に聞いてた。



きっとお前なら電話するよな。

英語は話せないけど。

勇気を出して、貰った番号にかけてみた。





『Hello?』

(もしもし)


「あー。Hello, My name is Takashi Mituya. I called because …」

(もしもし。僕は三ツ谷隆といいます。電話をしたのは…)


『隆?』

「名前…」





漸く声が聞けたのに、何を話したらいいのか分かんねぇよ。


涙しか出てこねぇし。





『泣いてるの?』

「泣いてねぇし」

『嘘ついたー。声で分かるもん』





俺、お前に会いてえよ。

電話じゃなくてさ、会って話してぇよ。





「………なあ?日本、いつ戻ってくんの?」

『来月には帰るよ』

「えっ?」

『何?』

「いや…そんな直ぐ帰ってくんの?って驚いて…」

『うん。だって9月から新学期だし。ずっと休学するわけにはいかないし』

「…そっか…」





あの手紙は、本当にサヨナラなんかじゃなかったんだな。


そうだよな。

お前はいつだって嘘をつかなかった。


 
/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp