【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第3章 抗争
side.三ツ谷隆
名前とのんびりとした時間を過ごしていると。
それをぶち壊すように、俺のケータイが鳴った。
「もしもし?うん。ああ!?ぺーやんが!?」
ぺーやんが愛美愛主とつるんで、ドラケンまくるって。
マジかよ。
「分かった!すぐ行く!」
ケータイを切ると、名前を見る。
「どうした?何かあった?」
「悪ぃ…説明してる時間ねぇ。俺のダチがやべぇんだわ」
「いいよ。行くんでしょ?どこまで?」
「武蔵神社まで」
「分かった」
名前は理由も聞かずに、直ぐにバイクを出してくれた。
一気に5速まで入れる名前。
法定速度、軽く超えてんだけど。
何でお前が焦ってんの?
最悪なことに、雨まで降ってくる始末。
「名前。雨」
「分かってる。でも隆の友達がヤバイんでしょ?」
俺のために飛ばしてくれてんだろうけど。
お前の大事な単車なんだから、もっと速度落とせよ。
路面が濡れてんのに、名前の運転は全然滑らなかった。
「名前、悪ぃ!助かった!礼にまた洗車すっから!」
「いいって」
俺達は誰より早く目的地に到着する。