【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第15章 Never say good bye
side.三ツ谷隆
「あー!名前ちゃんの彼氏か!やっときたね!誕生日だっけ?」
「はい」
俺はまだ…
名前の彼氏ってことでいいのかな?
「名前ちゃんもなかなか粋なことするよね」
「えっ?」
「だってさ。見なよ。これ。名前ちゃんのお父さんのナナハン」
そこに置いてあったのは、1974年式CB750FOUR。
「えっ?名前がこれを?俺に?」
「そりゃそうでしょうよ!君が鍵持ってんだもん!」
「確かに…」
驚き過ぎて、正直言葉もねぇよ。
タケミっちが言ってた。
ここは元々名前の親父さん御用達店だったって。
名前。
嬉しいけどさ。
さすがにこんなすげぇモン貰えねぇよ。
「それにしても君の誕生日と重なるなんて、ダブルサプライズだね!」
「えっ?何のことですか?」
心臓が早鐘を打つ。
「あれ?名前ちゃんのこと、聞いてない?」
俺は何も聞かされてない。
だって名前は
ある日、忽然と姿を消したんだから。