• テキストサイズ

【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第14章 心の痛み*


 


私も寝てなかったから、隆と一緒に横になる。





「名前。起きてる?」

「うん」

「エッチした後で、すげぇ悪ぃけどさ」

「何?」

「もうさ、俺に関んない方がいい」

「何で?」





さっきまで普通だったじゃん。

起き上がって顔を覗き込むと、隆が声を殺して泣いていた。





「場地が…死んだんだ…」

「えっ?」





隆の痛みが、私にも伝わってきて。

目に涙が滲む。





「何…で?」

「刺されたんだ…」

「そう…」





隆たちの喧嘩って、殺傷までするんだね。





「いいよ。別れる」

「えっ?」

「隆から言い出したんじゃん」

「お前は、平気なの?」





正直、平気じゃないよ。



でもさ。

そう言ったら何か変わるの?


私だって父を失くしてるから。

その気持ちは分かるよ。





「別れてあげるから、今だけは抱きしめていい?」

「うん」





私の胸に顔を埋めて泣く隆。

その背中を、隆が寝付くまで撫でていた。



もう抗争は終わったのかな?



明日以降ことは分からないけど、今はゆっくり泣いて欲しい。

いくらでも側にいるから。


悲しんで。


 
/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp