【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第13章 らしくない*
side.三ツ谷隆
違和感。
名前の雰囲気がいつもと違う。
「今日ね、教会に行ってきたんだ…」
「えっ?」
「お父さんとお母さんが通ってた教会」
「そっか」
「この十字架。私が小さい頃、お父さんがくれた物なの。だからちっちゃいでしょ?」
悪戯に笑う名前。
なんだろうな。
悲しそうで、悲しくなさそうな。
今日は大人びてる感じがする。
「神父様に一緒に祈って貰った。これを身につけてる人を守ってくれるようにって」
「そっか」
「きっと殴られもするし、蹴られもするでしょ?」
「そうだな」
俺が東卍にいる限り。
こういう争いは続くかもな。
「それでも。きちんと私の元へ帰ってくるようにって、お願いしておいた」
「そっか。ありがとな。名前」
「うん。これくらいしか。私には出来ないから」
「明日。どうすんの?」
「隆の側には行かない。また教会に行ってくる」
「そっか」
ごめんな、名前。
本当なら、こんな心配かけたくねぇのにな。
でも場地は大切な仲間なんだ。