第1章 Prolog
リリカside
『…え?これだけ?』
例の本を開いてみると、そこに書いてあったのは、「行きたい世界を思い浮かべながら寝る」それだけ。
こんなんで本当にいけるのだろうか?そんな疑問を抱きつつ、眠りにつくのであった。
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『んー、よく寝たぁ…って、へ?』
??「あ、あの、大丈夫、ですか?」
目の前には知らない人が。
…そして。そして、だ。
グリム「ふなぁ"ー!お前ら2人とも、誰なんだゾ〜!?」
『え!?は!?グリム???』
グリム「ふなっ!お前、何で俺様の名前をしってるんだゾ?」
『いや、何でって言われても…』
ちょっと待て、グリムがここにいるということは、さっきの人は…
『ユウ!?』
ユウ「あ、はい、ユウですけど…」
これはまじでツイステの世界に来てしまったのかもしれない…
ユウ「あのー、ここってどこだか分かりますか…?」
『いや、私もわかんない…かなぁ』
グリム「お前ら、ここがどこだか知らないのかだゾ?」
嘘だ。ここがどこかなんて、痛いほど知っている。
ここはナイトレイブンカレッジ、ツイステッドワンダーランドの舞台となる学園だ。
これからどうなるか、何をすればいいのか、そんなことも、全てわたしは知っている。
だがここにいるユウ…もとい監督生とグリムはこれから何が起こるかなんて、知っているわけが無い。
更にはこれから起きることは知っている、なんて素直に全てを話してしまっても信じてもらえないだろう。
そうなれば、することは1つ。
何も知らないふりをし続けるのだ。何も知らずにこの世界にやってきてしまった不運な少女を演じ切るのだ。
そう誓ったが、そうそうに演じ切る事が出来なくなるのは、もう少し先の話。