第35章 ドラルクは✿✿✿
これ以上触れてはいけないと直感で察したから敢えて言わなかったけど。
きっとお爺様の奥さんは私と同じ人間だったんだろうな。
「ひー··やっと落ち着いた、さて皆が待ってる広場に行こうか」
「はい!」
✿✿✿
「ドラルク」
「はい、御祖父様」
「あの日から何年経った?」
「···20年は経ちました」
「人の流れは私達より早すぎるね、見なさい」
渡された1枚の写真に写るのは在りし日の彩華くんとロナルドくんだった
「よく撮れてるだろ」
「いつの間に撮影したんですか···」
「ドラルクが部屋から出たすぐにさw」
「いい笑顔してますね2人とも」
ペラッ
「そうだもう1枚あるんだ、ドラルクにしか見せてない写真だよ」
もう1枚渡された写真には
夜の浜辺に写る彩華くんだった
「あの子から連絡が来てね」
『お爺様、海辺の写真をお願い出来ますか?』
ぶい
『いいよ』
『ありがとうございます。この写真はドラルクさんにしか見せられませんからね!』
『人の子よ。ポールを愛してるかい?』
『はい!ロナルドさんとは一生を誓いましたから』
『ドラルクは愛してるかい?』