第29章 けが
ぐっ
(なんだ?!こいつは人間なんだぞ?!、何故··こんなに顔が熱くなるんだ)
「ヌヌ···。」
すっ
「丸···。」
「よし、大分傷も塞がってきましたよナギリさ····」
「俺は、辻斬りナギリ。···そして1人の吸血鬼だ」
···ガブッ
「······(抵抗しない、噛まれてる事に固まったか?)」
あまい
「ナギリさん」
ハッ
「なんだ、今更怖気付いたか」
「あなたが噛むことで生きれるなら、噛んでいいですよ!」
「だから!··何故···逃げようとしないんだ···」
「だって、ナギリさん。悲しそうな顔してるんですよ?どこか痛いですか?不安ですか?治るまで私はちゃんと治療もしますよ」
「···っ、バカ··野郎」
ぎゅっ···ガブッ
「ヌー···」