【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第7章 遠征の次の日、そしてまた次の日
この日は訓練もそこそこに、座学の授業が1日を占めていた。
とは言っても幹部たちは壁外遠征で出た死亡者の弔いの準備に追われていて、座学も2時間ほどで終わってしまった。
時刻はまだ昼過ぎ。
各自好きに昼食をとって、あとは調整日のように自由に過ごせとのお達しだった。
私はビアンカ、エマの2人と一緒に入院中のマリアのもとへ向かっていた。
「マリア、一週間くらいで訓練にも出れるそうよ」
「ええ、本当?よかった」
「本当に…よかった…」
巨人に掴まれたにも関わらず、マリアの怪我は驚くほど軽く済んだ。
大事をとって入院しているがすでに「退屈だ」と文句を言っているらしい。
マリアの命があることが本当にありがたかった。
「今日、マリアに聞いてみてもいいかしら?」
「え、なにを?」
エマが遠慮がちに問いかけてきた。
ビアンカと共にエマを見る。
仲間内でも一際小柄なエマは、耳まで真っ赤にしながら足元を見ていた。
「マリアは、リヴァイ兵長に助けられたのよね?そのときの兵長がどんなふうだったのか…」
最後は消え入りそうな声になっていた。
私はエマの言わんとすることを察して、ハッとする。
「不謹慎かしら?でも、兵長にどんなふうに抱き抱えられて、どんな言葉をかけられたのか知りたいの。
私、兵長がマリアを救ってくださってからますます兵長のことばかり考えるようになってしまって…!」