【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第6章 三ヶ月後
兵士長としての凛とした姿
行為のときの雄の顔
今目の前にあるのは、そのどちらでもない。
リヴァイというひとりの男性の表情だった。
初めて抱かれたときは殺意まで湧いてきたものだったが。
今ではリヴァイに対する気持ちは尊敬と親愛で溢れていた。
(愛しています。リヴァイ兵長)
心の中でそっと呟いた。
でもその言葉は決して口に出さない。
この人に私の心は不要なのだ。
求められたときに身体を開くだけでいい。
私の気持ちを曝け出してしまえば、きっとリヴァイ兵長は私のことを重く思うだろう。
兵長は私のことを最初から心のない道具としてしか見ていない。
道具でもいい。
リヴァイ兵長のそばにいたい。
巨人を倒す力もない、作戦や武器を考える頭もない…
そんな役ただずの新兵の私が、唯一できる献身がこれだ。
(いつか貴方に本当に愛する人ができるまで。
その時までこうやって、側でひっそりと想うことを許してください)
こっそりと、兵長の髪にキスを落とした。