【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第6章 三ヶ月後
様々な箇所を切り取られた巨人は、それを物ともせず棒立ちしている。
飛んできた一人の兵士を掴み地面に叩きつけたかと思うと、ずっと握りしめていたマリアを口に運ぼうとした。
そのときだった
ガクン!と巨人の頭が後ろに逸れる。
巨人は一切表情を変えることなく、頸からおびただしい量の蒸気を出した。
カシュ…ッ!とアンカーの音が響く。
同時に巨人の腕から小さな出血があったので、巨人にアンカーを刺した音なのだろう。
何か物凄いスピードのものが、巨人の腕を複数回斬りつけた。
血が吹き出る。
今やマリアを掴んでいた指は開かれ、マリアの体は地面へと落下していくところだった。
その人は、血の雨を受けながらマリアを受け止めた。
ドスン…!!
と巨人が膝をつき、次には顔面から前に倒れる。
ズゥン…
地響きと共に地面が揺れる。
巨人が、倒れた。
その巨人の頭に音もなく降り立ったのは、マリアを抱えたリヴァイ兵長だった。
「うちの新兵をビビらせてんじゃねェよ。」