【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第5章 会議があった日
幹部会議というものは、実につまらないものだ。
俺はエルヴィンのやりたいようにやってくれればそれに従うだけなのだから、エルヴィンだけ会議に出席していれば俺は出なくてもいいだろうと前に提案したことがある。
しかしその提案はエルヴィン本人に却下されてしまった。
幹部の自覚を、だのリヴァイの意見も、だのいろいろ言われた気がするが、結局会議に出ればいつもしかめっ面で黙って座っていることが大半だった。
会議が終わったあとの資料の片付けも面倒くさい。
しかし他の兵士どもにやらせると資料がバラバラになったり、掃除が中途半端で終わっていたりすることもあった。
「いやーしっかし!今日の会議も無駄が多かったねえー」
隣で一緒に書類をかき集めているハンジが、いつものような戯けた調子で話しかけてきた。
「金、金、金!ってさぁー
エルヴィンが強めに言ってくれたから最後にはちょっとわかってくれたみたいだけどさあー。
私たち調査兵団の命ってそんなに安く見られるものなんだねえー」
「まあ仕方ないかっ!」とケラケラ一人でハンジが笑う。
俺が一言も返事をしなくても、ハンジにとっては慣れたものだった。
まあ返事はしなくても大方俺の考えもハンジに同意だ。
虚しさとか呆れとか、そんなものを俺たち調査兵団は抱えている。