【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第14章 それからの日々を
「昨日のスープさ」
「うん」
「美味しかった?」
「んー…川魚のスープって、ナシだよね」
「私もそう思う」
「パンは美味しかったね」
「うん、珍しく柔らかかったね」
隣のエマをチラッと見る。
穏やかな顔をしていた。
スローテンポな会話は、まるで私たちの歩調に合わせるかのようだった。
降り注ぐ木漏れ日が暖かい。
季節はもうすぐ春だ。
目的地に着く。
兵団中庭の人気のないベンチ。
あれからエマとはしっかり話ができていなかった。
リヴァイ兵長のこと、お互い隠していること、今日はその答え合わせをする日だ。
マリアとビアンカにも「二人で大事な話をする」と伝えてある。
二人とも何かを察していたようで、優しく送り出してくれた。
二人でベンチに腰掛ける。
足下の草を風が揺らしていた。
「…エマは、私と兵長のこと知ってたの?」
「んー…詳しくはわからなかったけど、ポーラがよくベッドを抜け出してるのは気づいてたからね。
兵長のところかなあ、とは思ってたけど、確証は無かった」
「なんで兵長だって思ったの?」
「昼間兵長をお見かけしたときに限って抜け出してたから…」
「そっか…」