【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第13章 最後の話
ポーラの目が不安で揺れている。
俺の言葉を信用していいものかどうか決断を迷っているのだろう。
「ポーラの気持ちを聞かせてくれ」
静かに懇願する。
沈黙。
ひゆっと息を吸ってポーラが何か言いかける。
しかし緊張からかうまく音にならず、もう一度口をつぐんだ。
一度視線を外して、呼吸。
もう一度目を上げたときには覚悟の決まった目をしていた。
「はい、リヴァイ兵長。
私も、貴方のことが、好きです」
そう応えたポーラを自分の胸の中に思いっきり抱きしめた。
「ありがとな…」
つい感謝の言葉が出る。
受け容れてくれて、
理解してくれて、
ポーラの小さな手が、俺の背中にギュッとしがみつく。
「大事にする」
耳元でそう囁くと、はい、と小さな返事が帰ってきた。
腹の底で不愉快に蠢いていた感情が、今ではじんわりと暖かく胸中に横たわっている。
これが愛情というものか?
初めての感覚に「悪くない」と一人心の中で笑みをこぼした。