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【SB69】レディ・レディ[オムニバス]

第1章 チタンパート 完


バイト中のことだった。
深く帽子を被った男が、店の中に入ってきたと思うと俺に声をかけた。
「ーーーヒロインはいるか」
どこか見覚えのある人物。いますよ、そう言いかけた時うしろから声をかけられた。
「どうした?」
奥からヒロインさんが出てくる。次の瞬間、彼女は一瞬驚いたような表情をしていつもの怠そうな顔に戻った。
「………あんたか」
「久しぶりだな」
そこでふと思い出す。
大手レーベルに所属しているバンドのドラマーだ。以前Mタミでも共演したことがある。
思わぬ大物の出現。客でもなさそうだと思っていると、ヒロインさんは何の用かと嫌そうな顔をした。
「顔を出しただけだ。随分と元気にやってそうだったから」
「そう。じゃあもう用は済んだね」
裏に戻ろうとする彼女に、その人物は再び口を開いた。
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