第11章 家族の行方
彗「ほう…お前の意志はわかったよ承太郎。お前の意志はどうなんだ?」
「私は…」
は涙を拭いて立ち上がった。
「私は、悪に堕ちてまで、生きながらえる気はないわ!」
その言葉に皆驚いた。いや、の毅然としたその態度に、強い意志を宿したその目に、驚いた。
「承太郎たちは負けない。お父さんとお母さんのことは守れなかったけど、お兄ちゃんがそうなってしまったなら遊は、せめて遊だけは、私が守ってみせる!」
彗「そうか…なら、お前も一緒に殺すしかない。俺のスタンド、レオアソートで。ごめんな」
そういうとライオンの姿をしたスタンドが瞬時にを攻撃してきた。
皆がスタンドを構えたがそれよりも早くアインガードがみんなの前に出て行き防御した。
アインガードには青い炎が纏われていた。
ガァッ!!ガシッ!ドゴッ!
レオアソートが噛みつこうと向かってきたがアインガードはそれを受け止め右ストレートを出した。
彗「ぐはっ…!」
承太郎達も加勢しようとした。
「やめて!手を出さないで!」
承「おい」
花「!無理だ!」
ポ「そんなこと!」
ジョ「なぜじゃ!」
「これは私と兄の2人の問題、そしてきっと…最後の兄弟喧嘩だから…。」
全員まさかと思った。そう、はここでどちらかが死ぬまで戦うつもりだったのだ。
「だから、手を出さないで。この兄弟喧嘩は誰の手も借りずに、決着をつける。」
その間にも、レオアソートとアインガードは戦っていた。
その言葉を聞いた彗は口の端から出た血を拭いながら言った。
彗「無理に決まってんだろ。勝てないよお前のスタンドじゃあ。だって、お前のスタンド、防御にしか特化してないんだろ?攻撃できないんじゃあ相手にダメージを与えることはできないよ。」
「攻撃力だけが強さじゃあない。」
彗「防御力だけが強さじゃあない。ならここで矛盾が生じるな。やはりどちらが強いか勝負をつけるべきだな。」