第27章 承①遥かなる旅路
「行ったところで…怪我も治せない、守れないじゃあ…私足手まといなだけだから…行かない方がいいかもしれないなって…」
花「ディオはがアインガードを失ったことを知らない。ならを殺そうとすることはないと思う」
「え…?」
花「だから逆に言えば、自由に動けるのはだけなんだ。それを利用して、承太郎を助けられるかもしれない。もちろんバレたら確実に殺されるというリスクもあるがね」
「…」
は考えた。
行くのと行かないのではどちらの方が承太郎の手助けをできるのか、と。
花「だが、」
は花京院の顔を見た。
花「君は館に入る前、戦いの結果がどうなろうと、最期まで承太郎のそばにいたいと思っていたんじゃあないのか?」
「はっ…」
花「なら足手まといになるとかならないとか、そんなことを考えてないで早く行ったほうがいい」
「花京院…いつも自分の気持ちに気づかせてくれて、ありがとう」
は承太郎達を探しに行った。
花「どういたしまして…自分の命を削ってまで僕を助けてくれたから、もしかしてなんて思ったりもしたが、やはりの眼中には承太郎のことしかないようだな…完敗だ…頼むぞ承太郎…」
花京院は体力もギリギリの状態で意識を保っていたため、そう言って目を瞑るとまたすぐに意識を失ってしまった。
は走った。承太郎たちを探すため。
(花京院の言う通りだ…私は戦いの結果がどうなろうと承太郎のそばにいると決めたんだ…最初の決意を忘れてしまっていた…待ってて承太郎、今行くから!!)
しばらく走るとディオと対峙している承太郎を見つけた。
(いた!)