第21章 承①オシリス神
承「まだあるぜ」
ア「なにっ」
「え?」
承「入院している花京院の分だ」
djd「なっ…!」
「本当に!?」
ア「じょ…承太郎!!こ…この場にいない男の魂だぞ!!」
承「勝手すぎるがな」
バンッ
音がすると承太郎は火のついたタバコを咥えていた。
djd「おい承太郎!今何をしたんだ!?」
承「何をしたって?何のことかな」
djd「今タバコを…!つ…つ…うううっ…」
「承太郎、未成年だし、体に悪いからやめてって、いつも言ってるでしょ?」
承「そうだったな。一本くらい変わらねぇぜ?いいだろ」
「…怒るよ」
承「はぁ、やれやれ、分かったよ」
承太郎はタバコの火を消した。
ダービーは口をパクパクさせていた。見えぬうちにタバコに火がつき、それを咥える承太郎に、そしてそれを見てもなんの動揺もない、余裕なに、焦っていたのだ。
承「どうかしたのか?気分でも悪いのか」
ダービーは疑心暗鬼になっていた。ハッタリだと思っていたが、自分が気づかないところでカードをすり替えていたのか?と。
気づくと承太郎はジュースまでそばに持ってきていた。
djd「げぇっ!こここ…こいつ…ジュースまで!いつの間に!き…貴様!なめやがって!いいだろう!勝負だ!私のカードは…」
承「待ちな」
ダービーの動きが止まった。
承「俺のレイズの権利がまだ済んでないぜ」
ア「なっ…!」
「ま…まさか…!!」.
djd「ぶらららららら!レレレレ…レイズだと!!もう賭けるものがな…」
ドンッ!
承太郎はコインを置いた。
承「レイズするのは、俺の母親の魂だ」
djd「なにぃ!」
「承太郎、正気!?」
ア「母親だと!?承太郎!ホリィさんの魂を!」
承太郎は立ち上がった。
承「俺はおふくろを助けるためにこのエジプトに来た。だからおふくろは自分の魂を賭けられても俺に文句は言わない。だが、ダービー、お前にもおふくろの魂に見合ったものを賭けてもらうぜ」
djd「はぁ…はぁ…はぁ…」
承「てめぇに、ディオのスタンドの秘密をしゃべってもらう」
ダービーは床に倒れ込み、先ほどより息を荒くした。