第20章 承①セト神
はアレッシーにお金を渡した。
「この子の代わりに払う。はい。」
子供「そんな、お姉ちゃん、ぼ、僕が悪いんだ…だから僕が…」
アレ「そうだ!このガキが悪いんだからこいつに払ってもらわなくっちゃあなぁ?」
「そう…じゃあ…」
は先ほどのヘアクリップを子供の前に落とし、拾ってと目で指示した。
子供「???…はい…お姉ちゃん」
子供はヘアクリップを拾い、に渡した。すると
「拾ってくれたの!ずっと探していたの!ありがとう!それじゃあ拾ってくれたお礼に、はい、これあげる」
が子供に差し出したのは先ほどのお金だった。
アレ「こ、こいつ…!」
子供「う、受け取れない!」
「この髪飾りは大事な人からもらったすごく大切なものなの。これは拾ってくれた坊やへのお礼の気持ち。受け取って」
子供はの有無を言わさぬ視線にそれを受け取った。
そして
子供「はい、おじさん。弁償するよ。」
子供はアレッシーにそれを渡した。
アレ「こいつら…こんなんで足りると思ってるのか!?」
「お釣りが来るくらいのものに見えるけど…そんな高いものなの?だとしたら、これで買えるくらいのものの方があなたにはお似合いだよ。それだけの価値に見えたんだよ。我慢しな」
は子供にもう行っていいと言うと子供はお礼を言って帰っていった。
「それじゃあ」
も走って承太郎たちの元へと急いだ。
アレ「くっそー…みてろよ…」
ポ「も遅くねぇか?」
承「ん…」
2人は後ろから走ってくる足音が聞こえた。
ポ「あ?」
承「ん?」
2人が振り向くとが走ってきた。
「はぁ…はぁ…ごめん…遠くから呼ぼうと思ったんだけど、もし近くに敵がいたら居場所を教えてるようなものだなと思って呼ばなかった…はぁ…」
ポ「随分遅かったじゃあねぇか、少し心配したんだぜ」
「ごめんね、ちょっといろいろあって」
承「敵か?」
「いや、ちがうよ」
承「そうか」