第19章 承①アヌビス神とバステト女神
チュッ…
承「!?」
「私、承太郎が好き」
なんと、から承太郎にキスをしたのだ。
泣きながらの告白も一緒に。
「承太郎がいないのは、考えられない。私は承太郎が好き。」
承「やれやれ、今じゃなくてもっと違う時に聞きたかったんだがな」
承太郎はそう言うとの頭を押さえ、キスをした。
初めてしたときよりも、からの時よりも、深く、長く。
2人は顔を離すと微笑み合った。
「ふふっ」
承「ふんっ」
ポ「うっ、ああ…」
するとタイミング良くポルナレフが意識を取り戻した。
「あっ」
承「続きはまた今度だな」
承太郎はの唇に人差し指を置いて言った。
ポ「どうしたんだ?俺?」
ポルナレフは承太郎の傷を見て、ひどく動揺した。
ポ「ま…まさか…妖刀に操られてたんでは…!」
「そのまさかだよ」
承「あぁ、しかしもう終わったぜ」
ポ「すまねぇ…」
承「ポルナレフ、ジジイたちを呼んできてくれ、疲れて歩けん」
「まったく、問題児」
ポ「なっ…今なんつった!?」
「問題児って言ったの!また人の話聞かないでこんな風になって!」
ポ「こ、今回は聞いてい…」
「承太郎にさっさと届けろって言われたでしょ!」
ポ「で、でももし今回は届けてたらもっと大変なことになってたかも知れないぜ??」
「はぁ…早く呼んできて」
ポ「わ、分かったからそうカリカリすんなよ…おっ、イギーじゃあねぇか、なんだ、こいつ、飴なんか食ってんのか、拾い食いなんてしやがって、卑しい犬だぜ」
イ「はっ」
「ポルナレフ!」
ポ「わかったよ!呼んでくりゃいいんだろ!」
ポルナレフは急いでジョセフたちを呼びに行った。
アヌビス神は折れた刀で飴を持った子供を操ったものの、操った拍子に落とした飴に食いついたイギーにつまづき、自滅したことを誰も知る由はなかった。