第14章 承①サウジアラビア
しばらくするとも起き、3人は支度をすると花京院たちの部屋へと向かった。するとちょうどそこへポルナレフがやってきた。
ポ「おぉ、ジョースターさん、ちょうど行こうとしていたんだ。」
ジョ「わしらもじゃ。花京院がいないな。何かあったのか?」
ポ「それなんだが、花京院がまだ起きなくてよぉ」
承「珍しいな」
ポ「まぁ、疲れも溜まってんだろう。もう少ししたら連れて行くから先に行っててくれ」
はポルナレフとあまり目を合わせないようにしていた。
それは、せっかく誘ってくれたのに途中で寝てしまい、さらに操られていたとはいえ、屋上から飛び降りようとした罪悪感からだった。
ジョ「そうか…花京院も頑張ってくれとるからの…分かった、我々は先に向かっていよう」
こうして3人は先に飛行機のところへと向かっていった。
花京院は夢を見ていた。赤ん坊の泣き声が聞こえる遊園地でタロット13番目のカードから出てきた死神に襲われ、犬が頭をその鎌で串刺しにされ殺されるという最悪な夢を。
ポ「花京院、花京院…」
花「うぅ、うっ…!うっ!うわぁぁぁぁ!!」
ポ「花京院、花京院!!」
花京院は叫びながら飛び起きた。
花「はぁ…はぁ…」
ポ「おい、頼むぜ。エクソシストみてぇにベッド揺らしてうなされてんじゃあねぇよ、びっくりするぜ」
花「ここは?」
ポ「"ここは"じゃあねぇよ、ほれほれ早く起きろ」
ポルナレフはそう言って窓を開けた。外はすこぶる天気が良かった。
花「うっ」
花京院は眩しがった。
ポ「メシ食ったら飛行機で出発だぜ、また暑くなりそうだな」
花「はぁ…恐ろしい夢を見た…本当に恐ろしかったんだ…」
ポ「おお、どんな夢だ?聞かせて聞かせて」
花「それが思い出せないんだ、忘れてしまった…とにかく恐ろしかった…君に起こされて助かったんだよ」
ポ「昨日の夜寝た後にと何かあったのか?」
花「え?」
ポ「いや、に関する夢じゃあねぇのかなと思ってよ。だって昨日ここで寝たはずなのに朝ジョースターさんたちといたしよ。俺もあえて何も聞かなかったが、は俺から目を逸らしているように感じた」