第130章 １３０

まずエントランスへとやって来た一同。
入園前の入場客が多くいる中、と龍之介の姿に大きな歓声が上がる。

「おはようございます！」
「おはようございまーす！」

周りに手を振りながら微笑んでいれば、撮影に入るため少しだけ声を押さえて欲しいという看板が上がる。

「じゃあ、とうとう来たよー的な感じで自由にやって貰っていい？」

アバウトすぎる？
とのプロデューサーの言葉に、龍之介とは顔を見合わせればにこりと微笑む。

「大丈夫です」
「もし変だったらストップ掛けてください」
「OK！じゃあ、始めます！よーい、スタート！」

スタートがかかれば、と龍之介は並んでカメラの前に立つ。

『やってきました！』
『『うさみみランドー！！』』
『すっっごく来たかったの、ここ！』
『すごいテンション上がってるもんね、』
『十さんもワクワクしてたじゃん』
「あ、ストップー！」

の言葉にストップがかかり、あ、とは謝る。

「すみません、カップルで十さんは変でしたね」
「うん。出来たらもっと親しげに呼んで欲しいんだけど…」
「…うーーん…龍？」
「…うん、いいかも」
「うん、そんな感じ！あと、もっといちゃついていいよ！じゃあ、もう一度！」

プロデューサーの言葉に、は龍之介を見上げて、手、繋ご？と軽く首を傾げる。
龍之介が微笑みの手を取り繋げば、スタートがかかった。

『やって来ました！』
『『うさみみランドー！』』
『龍、連れてきてくれてありがとっ』
『、行きたーい！って言ってたもんね！喜んでくれて嬉しいよ』
『てな感じで、本日は私、と！』
『十龍之介が、うさみみランドでのおすすめデートコースを紹介していきたいと思います！』
『皆さんのデートがより楽しくなるようしっかりご紹介していきますので…』
『『お楽しみに～！』』
「カーット！OK！」

カットがかかり、は龍之介と顔を合わせ微笑む。
ちなみに、繋いだ手はまだ離されていない。

「龍？」
「龍くんは、プライベートでの特別な呼び方だから…」
「…そんな可愛い事…ここで言ったら…抱きしめたくなる」
「姉鷺さんに怒られちゃうよ？」
「我慢します…一日持つかな、俺…」