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イケメン王宮真夜中のSPY

第3章 考察



「おまえの身体で払え、俺に奉仕しろ」


私は戸惑い視線を泳がせる


「女には困ってねーがおまえがどんなにイイ身体か興味あるからな、命拾いしたな」

シドはそう言うと太腿から腰、胸へと身体のラインを確かめるように手を滑らせた

そして私の唇を奪い

「契約成立だ……」


そう告げて部屋から出ていった




「はぁ……」

私はその場へへたり込み頭を抱えた






……………………………



トントンっ



ジル様の執務室の扉をノックした


暫くしシドがいない事を確認してから私は部屋を出た




「どうぞ」



「失礼します」

私は一礼し部屋へ入るとシュタインへ向かう日取りを聞いていた



………どうやら明日出発するらしい



私は嬉しさがこみ上げるのを抑え出来るだけいつも通りを装い部屋を出ようとした


「一つ、気になる事が…」



「なんでしょうか?」

ジル様に突然切り出され緊張感が走る…思い当たる事がありすぎて…






「実はクロエを護衛につけたのはシュタイン側の要望なんです、アランを納得させるためにプリンセスからの要望だと嘘を言ったのですが……」





ゼノ様が私を呼んでいる……!?
調査の経過報告だ……


「シュタイン側が何を企んでいるのかはわかりませんが……命にかけてもプリンセスをお守りし城へ無事に帰還いたします」


シラを切った
プリンセスなんか本当はどうでも良い


「クロエ……あなたを信じています」



一礼し、私は自室へ戻った



「………クロエ!」

扉を開けるとユーリが甘えるように腰にしがみついてきた


「ただいま」

「お帰り、どこ行ってたの?」


「ジル様の執務室だよ私、明日シュタインへ行く事になったの」

「えっ!本当に!?」

事情を話し、俺も一緒に行くと駄々を捏ねるユーリを宥めお互いの仕事に戻った




ただ…
シドの事は言わなかった……






私は明日ゼノ様に会えるのを楽しみに目を閉じた
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