第56章 最終決戦
左「…禰豆子、どうした。」
―――バキャッ
槇「!?」
槇寿郎が音のした方を見ると、戸を壊した禰豆子が左近次を振り切って林の中へ消えて行ったのが見えた。
槇「輝利哉様!!鬼の娘が飛び出しました!如何が致しますか!!」
それを聞いた輝利哉は目を見開いた。
輝「すぐに禰豆子さんを…、」
鴉「禰豆子は好きにさせなさい。大丈夫だから。」
禰豆子を止めようとした輝利哉に耀哉の鴉がそう言った。
その体には愈史郎が渡した札が付いている。
その札を通して耀哉の鴉は輝利哉と耀哉の橋渡しをしていたのだ。
輝(父上には先見の明がある。)
輝「いや、やはり追わなくていい!!」
輝利哉はそう部屋の外に居る槇寿郎に指示を下した。
一方、突然走り出してしまった禰豆子は炭治郎の元へと急いでいた。
炭治郎のピンチを亡き父親が教えてくれたからだ。