第55章 柱稽古
杏寿郎は菫が買い物から帰ってきた気配を感じ取ると大股で門へ向かい、庭には顔を出さずに上がるよう促した。
杏「寝る前の挨拶もしなくて良い。」
菫が寝ている時間を隊士達に知らせたくなかった杏寿郎はそう伝えた。
菫は少し不思議そうな顔をしたがすぐ素直に頷いた。
(なんだか杏寿郎さんの様子がおかしいわ。明らかに笑みが少なかったし…。お芋を増やそうかしら。)
そう思うと菫は気合いを入れて夕餉の支度に取り掛かった。
隊「お、終わった…!」
隊「もう足腰立たねぇよぉ…。」
杏「夕餉を食べたら本格的に鍛錬を開始するぞ!たくさん食べて体力を付けるように!!」
まだ準備運動の段階だった事を知った隊士達は絶望した。