第55章 柱稽古
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杏「どうした!!まだ準備運動だぞ!!!」
柱稽古初日、買い物から帰った菫はそんな大きな声を聞くと様子が気になって庭へ回った。
(………。)
覗いた先ではたくさんの隊士が汗だくで倒れている。
(大変…死屍累々だわ。お飲み物を用意しないと。)
菫は慌てて玄関へ向かった。
「炎柱様、ご指導中失礼致します。宜しければこちらを。」
久し振りの固い口調に振り返ると、これまた久し振りに頭巾を被った菫がお盆いっぱいに湯呑みを乗せて膝をついていた。
杏寿郎も菫の頭を撫でたくなるのを抑え、ただ炎柱の笑みを浮かべた。
杏「うむ、そうだな!気遣いありがとう!!」
そう言って庭へ向き直ると『集合!!水分を取ってくれ!!!』と声を掛けた。