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【好きなキャラ短編集】MAD HEAD【R18】

第10章 乙骨憂太くんに愛されたい③


 


side.乙骨憂太





名前ちゃんは時々、僕の地雷を踏む。


その度に僕の中のドス黒いものが育つんだ。





「ねえ。憂太」

「うん?」

「今日ね!棘くんの呪言聞いたけど、あれ凄いね!」

「へぇ」

「おかげで2級呪霊。一人で倒せちゃった」





楽しそうに。

他の男の子の話をする名前ちゃん。



ねぇ?

何で名前ちゃんは


僕を追い詰めるの?


僕を好きなんじゃないの?



ほら。

もう一人の自分が僕に囁きかける。





『名前ちゃんが好きなら、名前ちゃんを呪えばいい』





もう僕には止められない。



名前ちゃんが悪いんだ。



名前ちゃんの手首を掴み、ズカズカと廊下を歩く。

自室に辿り着くと、僕は棘くんの呪言を駆使した。





「名前ちゃん。全部脱いで」

「えっ?」





無防備だった名前ちゃんは、まんまと呪いにかかる。



もう僕しか見ないで。


もう僕の声しか聞かないで。


もう僕から離れないで。


 
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