万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第17章 9. 同じ志持つ者達 戦うという事の意味
Noサイド
実弥がしのぶに怒られ、改めて自分達で絢蘭と無一郎を守りながら強く育てる決意をし直した。
それからは3日が過ぎていた。
実弥は無一郎の体調の変化に目を配りつつ休憩の回数が増えていた。
さらに威力が大きい風の呼吸を少しでも負担が無いように出す方法を教えていた。
これが出来れば、さらに体力が増えた際には回数を多く出せる様になるのだ。
しのぶの説教、いや絢蘭の事を悲しませないために、実弥なりに考えた様だ。
だが、相変わらず稽古の内容は隊士でも逃げ出したくなる内容だった。
一方絢蘭は、半日で花の呼吸を習得してしまったので、しのぶとの模擬戦が主に訓練になっていた。
始めこそ蟲の呼吸独特な技に翻弄されていたが、3,4回程で互角まではいかないがいい勝負が出来る様に。
絢蘭は物覚えがとてもいい。
スポンジの様にどんどん吸収していく。
それは記憶をなくしたせいなのか?
それとも彼女の能力が関係しているか?
今分かる者は誰もいない。
その日の稽古を終えた時。
し「お疲れ様様です不死川さん。無一郎君の進歩はどうですか?無理をさせてはいないですよね?」
しのぶ背後に黒いオーラが見えるのは気のせいだろうか。
実「お、おう。ちゃんと休憩を挟みながらやってるぜ。あいつ根性は柱並みにあるが、てめぇの体力の加減がわかってねぇから危なっかしいくてしょうがねェ。胡蝶に言われなきゃ確実に倒れてたわ。だが飲み込みはいい。まだ威力はそんなねぇが、風の呼吸の型を全て使えるようになっている。普通は早くても半年はかかるつうのに、3日で覚えやがったァ。お館様が仰った通りあいつは天才だァ。後は正確に回数出せればそこらの隊士より戦えるぜ。」
し「流石無一郎君ですね。今は絢蘭ちゃんの事しか記憶がないことが逆にいい影響になってる様ですね。絢蘭ちゃんも後は実戦のみでいいほど完璧に花の呼吸を扱えます。流石に模擬戦で私が負ける事はありませんが。そろそろ別の方に手合わせをお願いしようかと思って相談に来たのです。不死川さんは無一郎君に付きっきりですし、一度冨岡さんにお願いしたのですが、何故か断られてしまって。稽古は毎回覗いていたのに。ですからお館様に相談させていただき、他の柱の方々にも2人に手合わせしていただけないかと思いまして。」