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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第16章 8.守るために…


実美サイド


あいつらが正式にお館様と目隠し野郎の保護の元、鬼殺の剣士と呪術師とやらを目指していくみてぇだァ。
俺は唯一の当事者だからどうしてもあの兄妹が気になっちまう。
鬼舞辻の糞野郎がでてきたせいもあって、鬼が村を占領してる状態だった。
宇随も呼ばれたようだったが、俺の力量不足のせいであいつらにさらに辛い思いをさせちまったァ。
お館様の所で保護された時、村で見た姿も酷かったがそれ以上に2人ともやせ細って、兄貴の方は特に衰弱していた。
その姿を見ると、何故あん時目を離したんだと後悔ばかり出てくる。
いつまでも引きずる訳にはいかねぇから、俺がこいつらにできる事をやってやろうと誓った。

2人とも重度の記憶障害あるせいで、俺を覚えさせるまで時間がかかった。
何度もお館様の屋敷に顔を出したが、無一郎は首をかしげるし、絢蘭は胡蝶の後ろに隠れて警戒しちまうし。
だが回数を重ねるたびに俺の事を覚えてくれるときもあり、今や絢蘭は俺を見つけると呼ぶ前に抱きついてくる。
絢蘭は実年齢より精神面が幼い。
その分時々可愛く見えちまうんだよな。
妹みてぇに感じちまう。
こうなっちまったのは、よっぽどの恐怖か悲しみか怒りかは分かんねぇけど、そういった原因でこうなっちまったようだ。

記憶や心が成長してなくても、確実に力をつけ始めている。
無一郎が素振りをするようになり始めたころ、剣の振り方を 教えてやった。
そんな姿を絢蘭は嬉しそうに見ていたなァ。

だがずっとこっちにいる訳もいかねェみたいで、昨日まで目隠し野郎の所に2週間も行っちまった。
がらにもなく、心配でいまいち寝れてねェ。
ひとまず無事に帰ってきたみてぇだからよかった。
丁度塗薬がきれたから、蝶屋敷に行ってついでにあいつらの様子を見に行くか。


実「胡蝶いるかァ?」


し「こんにちは。不死川さんが自ら蝶屋敷にいらっしゃるなんて。」

実「別にいいだろうがァ。傷薬の軟膏が終わったから貰いに来ただけだァ。っつうか邪魔なら出直すぞ?」

し「すぐに傷を作るくせに中々いらしてくれない上に、お薬も終わっても柱合会議でしか取りに来てくれないのに。この子たちが来てから意識が変わったのかしら?そうだ!今お時間ありますか?」

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