万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第16章 8.守るために…
しのぶサイド
絢蘭ちゃん達がようやくこちらに帰ってきてくれました。
最初2週間も私達元を離れ、五条さんの所へ行くのはとても心配でした。
なんて言ったって、五条さんが…。
まぁ七海さんも一緒に引率して下さるという事だったので送り出しましたが。
その心配もどうやら私の杞憂だったようです。
2人の記憶については相変わらずですが、絢蘭ちゃんは以前より笑顔が増えたように感じます。
無一郎君は私達への応対は変わりませんが、時間がある時は木刀で素振りしています。
前より真剣に集中力が上がった様に思います。
剣裁きなら辛の剣士ぐらいぶれがないですね。
絢蘭ちゃんは滅多に素振りはしないのですが、無一郎君に全集中の呼吸を教えてあげている様です。
兄妹揃って微笑ましいですね。
向こうでの生活で2人とも確実に成長していてよかったです。
ある日のことです。
2人の定期健診を蝶屋敷で行っている時でした。
し「はい。今日はこれでお終いです。2人ともだいぶ体力と筋力もついてきて、体についてはもう心配ありませんね。」
『ありがとう!ねぇね?あのね…おねがいがあるんだけど聞いてくれる?』
し「あらあら。かわいい妹からのお願いだったら叶えてあげたいですね。私にできる事でしたら、力になりますよ?どんな事ですか?」
『えっと…わたしたちに”呼吸の型”をおしえてほしの。わたしたちにおけいこつけてください。」
し「えっ‼」
『わたしたちは、さとるのところでいっぱいせいちょうできたってさとるたちがいってくれたんだ。新しいじゅつしきも使えるようになったの。だからこっちでもつよくなりたい!むいも”全集中の呼吸”おぼえたし、たいせつな事だからちゃんとおぼえているよ!ね?」
無「うん。刀の素振りや全集中の呼吸の練習は忘れずに向こうでもやってました。むこうにいた時、僕と絢蘭の力の差を見せつけられました。僕が守らなきゃいけないのに、逆に守られて…。だから最低でも絢蘭の横に立てるように強くなりたい。えっと常中?は少しの時間しかもたないけど速く強くなりたんです。」
まさかのお願い驚きが隠せませんでした。
確かにあちらで成長すれば、こちらでも強くなりたいと思うのは自然なことでしょう。
ただ思ったよりだいぶ速かったですが。