第11章 3.新しい居場所

しかも声もちゃんと聞き取れるし、知能も持っている。
絢蘭ちゃんをこちら側につけられれば、僕より最強の呪術師が誕生するよ。
でもさっきからバンバン殺気送られているなぁ。


し「気にしないで下さい。約束せずとも、あんな劣悪な環境にいつまでも置いとけるわけないですし、無一郎君にいたってはすぐにでも治療が必要でしたから。驚かれた思いますが、不死川さん彼が彼女達の兄の有一郎君です。」

実「あぁ…。今だに信じられねェけど。確かにあの日倒れてたやつだ。悪かったなァ。俺がもっと速く駆けつけていれば…。でも何で呪いだっけ？そんなもんになっちまったんだ？胡蝶の話だとこいつ守るためとか言ってたがいまいちわかんねェ。」

有「さっき胡蝶さんも言ってたけど自分の事責めないで不死川さん。あれは僕の罪。死ぬ運命だったんだ。あの日の午前中あまねさんが来てね。俺たちを産屋敷家で引き取ってくれるって言ってたんだ。しかも絢蘭も含め俺たちは始まりの剣士の子孫だって。だけど、俺は両親が死んでから俺がしっかりしなくちゃいけないって空回って、自分苛ついていてね。あまねさんの話を聞いていた無一郎達が無邪気報告してきたことにムカついて怒鳴っちゃったんだ。絢蘭には思ってもないことも言ってしまって2人とも出てってちゃった。でも今となってはそれでよかったと思う。俺が鬼に襲われたとき俺１人だったから。2人が襲われなくて本当によかった。でもその代わり記憶を失うほど心を傷つけてしまったけどね。」

実「全部糞鬼どもと俺のせいだァ。本当に悪かった。こいつらももっと早くみつけてやれれば…。あの時目を離なきゃこんな事にはならなかったんだァ。」

有「不死川さんもコイツらも優しすぎるよ。あの時死んでた俺をちゃんと労ってくれたじゃん。それだけで満足だよ。村の奴らは勝手に俺たちの事、いや絢蘭のことを気味悪がって迫害してたのに、鬼や呪霊が出れば絢蘭が呼んだとかありえないこと言い出して。今まで妹の力のお陰で鬼達から守られていたのに、好き勝手言った挙げ句洞窟に監禁するとかふざけてやがる。」


おっと!?
有一郎の呪力がドンドン上がってじゃん。
ちょっとヤバいかも


悟「有一郎ちょっと落ち着いて。いくら無限の呪力だとしてもダダもれているから！無一郎も起きちゃうぞ！」