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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第6章 6章 砕けた硝子の意味



確かに鬼と戦おうと決意はしていた。
だけど、あくまでも外で朝になるまでひたすら術式で戦うつもりでいた。
包丁は時の万が一として持ってた。

なのに頸のない胴体は刃物によってばらされた跡があり、後ろには顔があったが、こちらもぐちゃぐちゃになっている。
そして私の手には鬼の血がついた長包丁。
私が本当にやったんだ。
しかもゆうが恐くなるほどの戦いを。
記憶は無いが、時間が沸いてくると震えが止まらない。
そんな私を見て、ゆうがもう一度抱き締めてくれる。


有「大丈夫…。大丈夫だ。確かに絢蘭は怒りしか見えてなかった。けど、今はいつも通りの絢蘭だから安心して。俺達の事を想って怒りに支配されただけだ。最後には俺の声が届いただろ?お前は怒りの感情に負けなかったんだ。ただもう二度とあんな戦い方はしないでくれ。心優しい自分を決して忘れちゃダメだ。」

『ご…ごめんなさい…。恐かったよね?全く記憶が無いけど、あんな酷い状態や私が持っていた包丁を見て、ゆうが言ってたことは本当なんだって分かった…。そしたら私自身が恐くなって…。ゆうが呼び止めてくれなかったら、心が壊れたと思う。ありがとう。…ねぇゆう?…私の事恐くない?嫌いになった?』


ゆうの優しさに涙が出てくる。
今の私はいつもの私だと言ってくれ、感情に負けなかった事を褒めてくれる。
もしゆうがいなければ、心を壊して何をしでかすか分からない事になっていた。
ゆうが呼び止めてくれて感謝しかない。
でもゆうを恐がらせてしまった。
一番嫌われたくない人に、私にも分からない恐ろしい姿を見られてしまって、嫌われないか不安になる。

するとゆうは真っ直ぐ私を見つめて優しい笑顔を浮かべてた。


有「フフフ。本当そういう所は馬鹿だな絢蘭は。俺が誰かの為に心を壊してほしくないって言ったのは心配だからだぞ。絢蘭は自分ではなく、常に誰かの事を想い行動出来、心が綺麗で優しい。そんな姿に惚れたのに、あんな鬼のせいで汚されたくなかったんだ。それに俺を助けるために必死に考えてくれた。鬼が来た時も震えているのに、俺を第一に思って鬼に立ち向かってくれた。そんな強い心も持つお前に益々惚れ直したよ。」

そういうゆうは青白い頬を少し赤らめ、私の頭を撫でる。

…。









惚れた!?

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