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異世界で手玉にとられる話 ※R18

第2章 連れて行かれた先は


「こ…ここっ…て…?」

連れて行かれた先は、絢爛豪華なお城のような建物の前だった。

それがその世界で言う、いわゆるラブホテルであることをヒナは知っていた。

ギョッとし、慌ててルイの方を見る。

「ルイさんっ!もう!か、からかわないでくださいよ!」

「ん?何が?」

彼は整った美しい顔に微笑を浮かべる。

「わ、私っ…こういうとこは行きませんっ!」

「なんでさ?二人でお話しするにはちょうどいいだろ」

「で…でもっ!ここって……」

「もしかして…なんかやらしいことされると思った?
まさか…するわけないよ。期待しちゃった?」

「へっ…」

その言葉に、ヒナはハッとした。

向こうは貴族の生まれで顔も良く、とんでもなくモテる男。
それに比べて自分は平凡で貧しく、恋人なんて出来たこともないし作る余裕もない…しがない給仕だ。

彼が自分のような人間に、そんな想いを寄せるはずがない。

「そ、そう…ですよね……あ、あは…ごめんなさい!」

ヒナは悲しそうに、いつもの笑顔を作った。

「じゃあ…ね?」

ルイはするっと腰に手を回す。

その目はヒナの、少女と言うべき歳に不釣り合いな豊満な胸の膨らみを見ていた。
それに気づかず,中へと足を踏み入れた。
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