第10章 露呈*

　


先日のお礼を兼ねて、硝子さんと居酒屋に来た。





「今日は好きなだけ飲んで下さい。私の奢りなので」

「えっ？マジでいいの？」

「はい！それよりそちらの方は？」





硝子さんの後ろにいるスーツの男性。





「あ、はい。伊地知潔高と申します」

「私や五条の同僚だ。暇そうだから連れて来た」

「そうなんですか！私は苗字名前と申します。宜しくお願いしますね」

「はい。ただ私まで宜しかったのでしょうか？」

「いいから店入るぞ」

「硝子さんもそう言ってますし、入りましょう？」

「はい（…エンジェル２人。パラダイス…）」





私たちはテーブル席に着く。





「何に乾杯します？」

「今日もお疲れでいいんじゃないか？」

「では今日もお疲れさまでしたー！」





ジョッキを上げてお酒を飲む。





「あ、これ。美味しい」

「名前は何にしたんだ？」

「梅酒お湯割りです」

「じじいか！」

「えー。だって美味しいんですもん」





他愛無い会話が楽しい。

最近は悟さんと一緒にいすぎて、こういう自由さを忘れてた。