第8章 疑問*
「みんな。送ってくれてありがとうね」
「またな」
「じゃあな」
「ツナー」
嗅ぎ慣れた匂いのする医務室の前で、送ってくれた2年生たちにバイバイする。
癖のある先生に、癖のある生徒。
呪術師っていうのは、ちょっとおかしいくらいじゃないとやっていけないらしい。
これから会う家入さんもそうなのかな?
緊張しながらドアをノックする。
「開いてるよ」
「こんにちは。五条さんに勧められてきた苗字名前です」
「話は聞いてる。とりあえず座って」
「あ、はい」
「で?どこがどうなったの?」
「えーと___」
私は先日の出来事を話した。
「つまり五条が傷口を舐めて、中出しのセックスをして、気がついたら傷口が塞がっていたと」
「詰まる所そうですね。はい」
「へえ。興味深い」
「他には?何か隠してる事ない?」
ないと思いたい。
これ以上、私の羞恥心を掻き立てる質問はやめて欲しい。