第6章 発覚*
それはある夜の事だった。
「ねえ?名前?」
「うん?」
「何してんの?」
「何って、ドリームキャッチャー飾ってるだけだよ?」
首を傾げてしまう。
「いや、そうじゃなくてさ。何でドリームキャッチャー?」
「何で?って聞かれても。私、よく予知夢みるから」
あれ?
言ってなかったっけ?
嫌な夢をみた時に、それが現実にならないように。
こうして飾っている。
「えっ?名前、予知夢みるの?」
「えっ?そうだけど。そんなに驚くこと?」
「いや。知らなかったから、驚いただけ」
「悟さんは夢みないの?」
「うん。見ない」
私にとっては日常茶飯事なんだけど。
悟さんは違うんだ。
「だからドリームキャッチャー?ウケる」
頬杖をつきながら笑う悟さん。
えっ?
何かおかしいの?
「じゃあ、僕との子供は未来予知ができる無下限術式を持つ子かな?」
「無下限術式?」
残念なことに、私は呪術について何も知らない。
視認も出来ないし。
何の力もない。
この時はそう思っていたの。