• テキストサイズ

【呪術廻戦】 輪廻転生【五条悟】

第38章 追憶*


 


「…名前…」





私の名前を呼ぶ悟さん。



思い出してくれたの?


私の事を。

私と過ごした日々を。





「…悟…さん…」





私はしがみついて、ボロボロと涙を零した。





本当はすごく不安だったの。



昨日、たった1日だけ。

悟さんのいない夜を過ごした。



それだけで孤独だったの。



もう二度と会えないじゃないかって。

不安で仕方がなかったの。





獄門疆からでてきても、私のことを忘れちゃってて。

もう私を思い出さないんじゃないかって。

怖くて怖くて仕方がなかったの。



胸が押しつぶされそうな程の恐怖を感じていた。





「思い出すのに手こずって、ごめん」

「そんなのいいの…。それよりもう一度。私の名前を呼んで?」

「名前」

「…もう一度…」

「名前。好きだよ」

「うん」

「名前。愛してる」

「うん」





その言葉が聞きたかったの。


私を縛る愛の言葉。



悟さんは私の涙をぺロリと舐めた。




「君は本当に泣き虫だね」

「泣かせてるのは悟さんでしょ」




悟さんは私を抱きめて、沢山キスをしてくれる。



こうしてキスして、抱きしめて欲しかったの。



悟さんがいなければ。

息の仕方も忘れそうになるの。



失いそうになって、初めて気づく。

貴方は既に私の人生の一部だって。


 
/ 396ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp