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【呪術廻戦】 輪廻転生【五条悟】

第37章 略奪


 


晩御飯の片づけをしていると、廊下がバタバタと騒がしくなった。



何事だろ?

また悠二くんが暴れてるの?

それとも悟さんが帰って来たのかな?



不思議に思ってドアを開けると、皆がどこかへ行こうとしている。



嫌な予感がする。




「パンダくん!」

「お?名前!悪ぃ!急いでるんだ!」

「何があったの!?」

「渋谷駅に帳が下りた」

「えっ!?」





ドクンと胸が脈を打つ。





「じゃあ、俺行くな!」

「う、うん」




今日だったの?



どうしよう。

悟さんが封印されちゃう。



胸の辺りで服をギュッと握る。


動悸で、今にも破裂しそうな心臓を服の上から押さえつけた。





「ママ?大丈夫?」

「蓮…」




私はただ待つだけなの?




「ママ?行こう?」

「えっ?」

「パパを助けたいんでしょ?」





涙が溢れる。



危険な場所に、可愛い我が子を連れて行くなんて。

母親失格だよね。



それでも今は、息子と娘の方が頼りになる。





「僕はママがいなくても、行くよ」

「蓮」

「ううっ」

「心もだって」

「心」




泣き顔を子供見せるなんて、恥ずかしい。





「ありがとう」

「パパを助けに行こう?」

「うん」





子供に背中を押される母なんて笑っちゃう。



待っててね。

悟さん。


 
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