第36章 団結*
休暇から帰り、1ヶ月が過ぎた。
獄門疆の夢はみていない。
せめて場所や日付だけでも分かればいいのに。
私の未来予知は突然起こる場合もあるし。
日に日に増して見るようになることもある。
悟さんと出会った時は、日を追う事に毎日見るようになった。
つまり安定していないって事だ。
「はぁっ…」
溜息を吐いていると、心が私の頬に触れた。
その手をキュッと握る。
「ママを慰めてくれてるの?」
「あうっ」
可愛い娘の頬に、チュッとキスをする。
「ママはどうすればいいのかな?」
不安で堪らないよ。
悟さんに仕事を辞めてとは言えない。
困ってるを人を助けたり、守るお仕事だから。
せめて何か分かればいいんだけど。
ここ最近は、獄門疆のことばかり考えて。
ずっとモヤモヤしていた。
「ママー!ただいまー!」
心に癒されていると、蓮が元気よく帰って来る。
「うん。おかえり。今日は誰に遊んでもらってたの?」
「えっとね。いじちー!」
「伊地知さんね」
伊地知さん、苦労してるのに。
その上、蓮まで…
後で謝りに行かないと。
溜息の材料がまた増えた。