第29章 休暇5日目*
side.五条悟
「僕は五条家の跡継ぎが見つかったら、名前とこんな風に隠居してもいいかな?」
君と海の見える所でゆっくり過ごすんだ。
名前が神社好きなら、どこかの神主になるのもいいかな?
「そっか」
「名前は?夢があるの?」
「んー。夢なのかな?」
「何?」
「野薔薇や真希ちゃんもさ。いつか結婚して、子供産むでしょ?」
「うん」
あの2人はどうだろう?
「蓮と心のことで、高専の人にたくさん良くして貰ったから、呪術師さんの子供の一時保育とか、してみたいかも」
「へぇ」
「だって、子育てって大変でしょ?」
「蓮と心が例外な気がするけど。一時保育、いいかもね」
あの2人がタッグを組んだら。
僕でも勝てる気がしないよ。
何せ君の血が混じってるからね。
「蓮と心に、手がかからなくなったらの話だから、まだまだ先の話だけどね」
「そうだね」
ふにゃりと笑う名前。
君の夢は応援したいけど。
僕は君をこうして独占していたいんだよね。