第25章 休暇1日目
side.五条悟
「随分キレイにしてもらったね」
「うん。髪の毛もこんなに巻いてもらって、爪もほら。こんなにキラキラ」
「よく似合ってるよ♡可愛い♡食べちゃいたい♡」
キレイになった僕の妻をギューッと抱きしめる。
「この洋服はレンタルだから、ダメだよ!」
「分かってるよ。それよりお腹すいたでしょ?」
「うん。もうペコペコ」
困ったように笑う名前。
「では行きましょうか?奥様♡」
僕は名前をエスコートしてレストランへ向かう。
「何食べるの?」
「色々あるけど、明日お寿司食べるから。今日はお肉♡」
「お肉?」
「しかも松坂牛」
「わぁ…」
名前の目がキラキラと輝く。
「昔ね、お給料日の夜は、お姉ちゃんと鉄板焼きに行ってたの」
「そうなんだ。でも今日は松坂牛だよ?」
「うん。すごく楽しみ」
「そうだね。今日は2人でゆっくり楽しもうね」
こんな風にはしゃぐ君を久しぶりに見たよ。
いつもご飯の時は、戦争だもんね。