第4章 婚約
朝日が眩しくて目を覚ますと、超絶美形が目の前にいた。
「うわぁっ!」
驚きのあまりベッドから転げ落ちそうになる。
「ん?あれ?起きたの?」
奇声で起こしてしまったらしい。
何事もなかったかのように、呑気に「ふあ」と欠伸をする悟さん。
「あ…えっと…おはよう…ございます」
「うん、おはよう」
「………」
「で?何で名前はそんな隅にいるの?」
そんな目で見ないで欲しい。
恥ずかしい。
「ほら。おいで」
「無理っ!」
「我儘言わないの!」
「うわっ!」
抵抗も虚しく、引き寄せられてしまう。
あっさりと腕の中に閉じ込められた。
「つーかまーえた!」
「やだぁ!」
「ふふっ。僕の名前は照れ屋で可愛いなぁ」
「ひゃっ!」
首元でスリスリされて変な声が出てしまう。
慣れた手つきで顎を引かれ、キスをされそうになる。
私は咄嗟に悟さんの顔面を手で抑えてしまった。
「ぶっ!えっ?何で拒否?」
だって慣れてないんだもん。
心臓がついて行かないよ。